日本の動物 第8弾

204 コブダイ(オス)

本州〜九州の温帯海域で見られ、タイと名が付いているが実は、巨大なベラの仲間。体長は1mを超え、体重は15kgに達するという。幼魚の頃はかわいいが、老成個体になるにつれ、オスは頭部に大きなコブができ、同時に下顎も突き出して、とても迫力のある面構えとなる。この肥大した下顎パワーと鋭い歯でサザエなどの貝類を叩き割って捕食する。小さな群で暮らしているが、始めは全てメスで、その中で優位な1匹だけが途中で性転換してオスとなり、ハーレム状態で暮らすようになる。縄張り意識が強く、テリトリーに進入した他のオスとものすごい死闘を繰り広げるという。造形的には、ものすごい形相のオスを再現。まるでオッサンである。醜い魚は旨いの説もあるが、この魚もけっこう美味しい。旬の冬には刺身でも美味しさを堪能できる。