日本の動物 第6弾

163 ザトウクジラ

小笠原や沖縄近海で繁殖が確認されている、大型のヒゲクジラの仲間で、巨大な胸ビレが特徴。体長12〜14m、体重25〜30トン(!)になる。ホエールウォッチングなどでは、体全体が水面に出るほどの勢いで飛び上がり、激しく水しぶきを上げながら着水するジャンプ(ブリーチング)が有名。ザトウクジラの名は、丸みを帯びた背中が琵琶を背負った座頭(琵琶法師=平安時代から存在したと言われる盲目の僧のことで町中で琵琶を弾くことで生計をたてていた)に似ていることからそう呼ばれる説と、海岸近くに寄ってきたときに水面から出た姿が頭だけを外に出して座っているように見えるから座頭と名が付いたといいう説がある。英名はHumpback whale(背むしのクジラ)というが、どちらにしてもザトウクジラのほうが情緒がある。学術名は『Megaptera novaeangliae』といい、大きな羽を持ったニューイングランドに住むもの、という意味でこれもなかなか良い名前だ。造形的には、猫背ではなく、大きなヒレを使ってまさに水面から飛び出していく姿か。こうして見ると、以外に頭が小さいことが判る。体のわりに胸ビレは本当に巨大。