日本の動物 第6弾

145 カワウ

このコーナーのコメントの大半は、『減りつつある』だとか『絶滅危惧』という言葉で締めくくられることが多い中、増えている。カワウは確実に国内で増えているのだ。そして弊害も増えている。主な弊害は、木々の立ち枯れと主食である魚の減少である。カワウの糞には多量のリン酸が含まれており、カワウが集団でコロニーを形成する地域の樹木に大量の糞が付着することで、木々が立ち枯れてしまう。また、水中に糞をすれば、生息域の河川の水質悪化を招く。カワウは主に魚を捕って暮らすペリカン科の鳥なので、大量のカワウが一度に河川で採餌すれば、そこに棲む魚たちはたまったものではない。また、アマゴやアユなどを養殖している業者にとっては、漁業被害も深刻だ。とにかく、困った鳥なのだ。ちなみに有名な長良川の鵜飼いで活躍している鵜は『ウミウ』で、別種。造形的には、魚を狙っているのか、グッと前を見据えたフォルムは最高なのだが、羽の彩色が均一でベタッとしていて、ちょっと不満。