チョコQ アニマテイルズ・ペット動物 第5弾

P126 ジャック・ラッセル・テリア(タン&ホワイト)

イギリス人牧師のジャック・ラッセルが作出したこの犬種は、別名『公認された雑種』と呼ばれる。それは、キツネを巣穴から追い立てるための狩猟犬としての作業能力を優先するための交配が行われ、系統的な繁殖活動が後回しにされたことに起因する。結果、『スタンダード』に多くのあいまいさを持つこととなる。現に、ジャック・ラッセル・テリアとパーソン・ラッセル・テリアはほとんど近種である。近年急速に別種として認定しようという流れになったが、それはそれぞれの犬種クラブ(単犬種団体)が別の犬種としての活動をしており、犬種認定にはこのクラブの役割が果たすところが大きいからだ。現在原産国イギリスでは、ジャックのほうは公認されておらず、パーソンをラッセル・テリアの公認種としている。日本では、双方の犬種をサイズによって区分し、両犬種を公認犬種としている。元々狩猟犬だったものをペット化(主に小型化)したものがジャック・ラッセル・テリアであるから、『スタンダード』にこだわる原産国イギリスでは、ラッセルのほうを公認し、『スタンダードを守る』ことにしたということだ。いかにも、頑固なイギリス人気質だが、ペット化=商業主義に歯止めをかけようとするこの流れは個人的には尊重したい。だがしかし、大人になっても子犬のときの雰囲気を残すこの犬種はペットとして、たいへん人気が高いのだ。