動物奇想天外 Ver.

SP イチゴヤドクガエル(コスタリカ)

中南米の熱帯雨林に棲むヤドクガエルは有毒なアルカロイドを皮膚から分泌する。フグと同じようにその毒はエサから入手している。毒性の強いプミリオトキシンというアルカロイドの成分はダニ類を補食することで体内に作られるようだ。原住民はこのカエルの体液を矢尻に付け、獲物を射落とすという。日本でマニアが飼育するヤドクガエルの多くはコオロギやショウジョウバエをエサにしているので、毒性はかなり弱まっていくという。とはいえ、キズなどがある手で直に触ったりすると危険なので、気をつけよう。地域や亜種によって様々な色や模様のヤドクガエルが存在し、そのどれもが派手で美しい。外敵にオレは毒を持っているぞ、危険だぞという警告を発する『警戒色』である。イチゴヤドクガエルは体長2cmほどの小さなカエルで、主に林床で暮らしている。繁殖期になると、オスは互いに鳴きながら相撲を取るように押し合い、力比べをする。