日本の動物 チョコエッグ百科BOX

083 アカテガニ(赤みが強い個体)

岩手県より南の河口付近などで普通に見られるカニ。河口の土手でよく見られるが、水から離れて暮らすことも多い。甲幅は3cmほど。通常カニはえら呼吸をするので水がないと生きていけないが、アカテガニはえらで呼吸した水を口から吐き出し、腹部の脇を伝わせて空気に触れさせ、脚のつけ根から再び体内に取り入れることができる。そのため水の循環ができ、わずかな水で生きていくことができるのである。むしろ水に長時間浸かっていると溺れて死んでしまったりする。夏になると、海岸に大集合し、卵を抱えたメスが海中に幼生を放つ。幼生は海で育ち、小さなカニ(稚ガニ)となって上陸する。これは小学館から創刊された、『チョコエッグ百科BOX』に入っていたもので、アウトドア総合月刊誌ビーパルのスペシャル限定カラーバージョン。