動物奇想天外 Ver.

K13B クマドリイザリウオ(B)

南日本から熱帯の海に棲む、小型のイザリウオ。2007年、日本魚類学会が差別用語を含む魚類の和名を改名したため、イザリウオはカエルアンコウになった。だからこれからは、『クマドリカエルアンコウ』である。『イザリ』は『躄る(いざる)』からきており、元々はひざや尻を付いて移動するという意味。その状態から足の不自由な人のことを示す単語になってしまった。この魚がひれを上手に使い、海底を歩く姿がそれを連想させたのであろう。カエルアンコウよりはイメージはピッタリだ。でこぼこな形のこの魚はカエルには見えないのだが。。。頭の上に妙な形の触角(実はエスカと呼ばれる背びれが変化したもの)があり、先をゆらゆら揺らすことでゴカイのような節足動物に見せかけ、それを食べに来た魚をパクッとひと飲みにする。まさに海底の釣り師だ。海底の景色(岩やカイメン海藻など)に合わせ、いろいろな体色のイザリウオが存在する。あ、カエルアンコウだったっけ。