日本の動物 第11弾

245 ホホジロザメ

言わずと知れた、映画『JAWS』でも有名な、人食いザメの代名詞。体長7mに達し、体重も3tを超える。生まれたばかりでも体長1.5mもあるのだ。まさにキング・オブ・フィッシュの名にふさわしい。でも普段から人ばっかり襲っているかというと、そうではない。魚やエイ、他種類のサメやアシカ、アザラシ、イルカ、ラッコなどの海獣、ウミガメなんてものを捕食している。サメの能力はすさまじい。まずは嗅覚。100リットルの水の中に一滴の血液を垂らしただけで敏感に反応する。そして、ロレンツィーニ瓶嚢という器官で生物の体から発する微少電流を察知できるので、暗い夜でも確実に獲物を補正できる。またこの器官は地磁気も察知できるので大海原で自分がどこにいて、どこに向かっているのかを地理的に割り出すことが可能だ。聴覚や視覚はあまり良くないと言われてきたが、最近の研究でそうでもないことが解っていている。また、水面から4mもジャンプすることがあるが、それはアザラシなどが水面を猛スピードで泳いでいるとき、下から噛みつきに行って勢い余って飛び出してしまうからだという。こう書くと、もう海に入るのも怖くなるが、実際、世界中で年間ホホジロザメに襲われて死んだ人の数は、ハチに刺されて死んだ人の数よりずっと少ないのだ。ほっ。。。造形的には、もう文句無しだ。