日本の動物 第9弾
215 カッコウ
まぁ、何と言っても鳴き声で有名な鳥。童謡にもなったくらいだからね。北海道〜九州で繁殖する夏鳥で、旅のルートにあたる地域では、極短い間、独特の『カッコウ!』という声を聞くことができる。5月中旬に南方から渡来して7月末頃までの間、卵を産み子孫を残すが、自分では子育てをせず他の鳥の巣に卵を産み、育てさせる。この習性を『托卵』とよび、托卵される仮親はオオヨシキリ、モズ、ホオジロなど20種類以上にのぼる。日本にはカッコウの他にジュウイチ、ツツドリ、ホトトギスが托卵するが、すべてカッコウ科の鳥だ。カッコウは仮親の巣から一個の卵を飲み込み数を減らしてから、そこに自分の卵を一個産み落とす。驚いたことにカッコウの卵は仮親が産んだ卵より必ず少し早く孵化し、カッコウのヒナは、まだ孵化していない仮親の卵を巣から落とし、さも自分だけが産まれたようにエサをもらい始めるという。ガキの頃から他を蹴落として生きているのだ(弱肉強食にしても、ルール無用だよね)しかも仮親は成長すると自分より大きくなるカッコウのヒナに献身的にエサを運び続ける。自分の子どもを殺されたことも知らずに、殺した張本人を親切に育てていくのだ。なんて悲しい。。。
◆
◆