日本の動物 第3弾

078 ウスバカゲロウ(幼虫)

別名『アリジゴク』と呼ばれる、ウスバカゲロウの幼虫。岩陰や縁の下の、雨などが当たらない場所に棲む。土の中に潜りすり鉢状の巣を造り、その中心で辛抱強く待つアリやその他の小さい昆虫がその巣に落ちると、砂に足を取られてすり鉢の中心まで落ちていく。そこで待ちかまえたアリジゴクが立派なアゴで捕らえるのだ。成虫になると細身でトンボのような羽が生え、幼虫とはまったく違ったイメージの昆虫になる。造形的には、すごいアゴだ。実際は1cmにも満たないが、本当にこのくらいの大きさなら、飼育しがいのある昆虫となったであろう。小さいアリたちにとっては、まさに地獄の番人だ。